雑記

参考文献

  1. 日本統計学会 編. 日本統計学会公式認定統計検定 統計検定1級対応 統計学. 東京図書株式会社, 2013.
    • 107ページ(ページ数は初版第3刷)に分散の同等性の検定がある。ただし 96 ページの尤度比検定による検定の構成の例でも登場している。
  2. 井手 剛. 入門 機械学習による異常検知―Rによる実践ガイド―. コロナ社, 2015.

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以下の 2 標本が手元にあるとする。店舗1と店舗2でポテトをたくさん買って重量を計測したのかもしれない。
  • それぞれ独立に 1 次元正規分布 \mathcal{N}(\mu_1, \sigma_1^2) にしたがうサイズ n_1 の標本  \bigl\{ X_1^{(1)}, \cdots, X_1^{(n_1)} \bigr\}
  • それぞれ独立に 1 次元正規分布 \mathcal{N}(\mu_2, \sigma_2^2) にしたがうサイズ n_2 の標本  \bigl\{ X_2^{(1)}, \cdots, X_2^{(n_2)} \bigr\}
このとき H_0: \sigma_1^2 = \sigma_2^2, \; H_1: \sigma_1^2 \neq \sigma_2^2 を検定したい(母分散が等しいか否かを検定したい)とする。
これを実装する検定は考えようと思えば色々考えられると思うが、通常、以下の統計量 F を考えて、
 \displaystyle F = \frac{\sum_{j=1}^{n_2} (X_2^{(j)} - \overline{X}_2) / (n_2 - 1)}{\sum_{i=1}^{n_1} (X_1^{(i)} - \overline{X}_1)/ (n_1 - 1)}
この F が F 分布 \mathcal{F}(n_2-1, n_1-1) にしたがうので、この分布の 2.5 パーセンタイル値を l、97.5 パーセンタイル値を u として、「 F < l または u < F ならば帰無仮説を棄却する」という実装が紹介されているはずである。このように実装すれば n_1, \, n_2 が大きいとき強いからである。n_1, \, n_2 が大きくないときは強くないのかという気持ちになるがそれは置いておく。

ホテリング理論の異常検知方法の 1 変数の場合も F 分布を用いた検定に帰着する。