お気付きの点がありましたらご指摘いただけますと幸いです。
[1] の 99 ページに以下のようにありますね。 は区間 の値を取る一様乱数です。
- だったら、 を以下のようにとる。
いま示したいことは以下ですね。
では、小数点以下が2桁のときはどうなるでしょうか。 を考えてみましょう。 さっきと同様に、 をどの桁の数字がどうあるべきかでいい直してみましょう。
の小数第1位が5未満、または、小数第1位が5かつ小数第2位が3未満
の小数第1位が5未満、または、小数第1位が5かつ小数第3位が3未満
の小数第1位が5未満の小数第1位が5かつ小数第3位が3未満
こうなると、小数点以下の桁数が3のときにも拡張できそうですね。つまり、以下です。
では小数第2位が本当は10通りあるので係数 が出てきて、 では小数第2位も小数第4位も10通りあるので係数 が出てくるというわけです。区間幅が同じなら確率が同じなので便宜上小数第2位や小数第4位が のときの区間を代表に書いてしまっていますが……。これはさらに一般化できそうですね。いま、 である の小数第 位の数を とします。また便宜上 とします。そうすると、 の小数点以下の桁数が有限の ならば以下になります。
さらに、 にあらわれる 上の区間たちは本当は互いに共通部分をもちません。であれば、一様測度の可算加法性より、「互いに共通部分がない無数の区間の和の確率」は「各区間の確率の和の極限」に等しいので、 の小数点以下の桁数が無限であっても以下が成り立ちます。よって は一様乱数です。そして も一様乱数になりますね。 とは の部分がやや異なりますが、一様分布にしたがうことが確認できます。
も も一様乱数であることは確認できたので、これらが互いに独立であることを示しましょう。つまり、 であるどんな についても、 であることを示しましょう。
しかし、どうすればいいのやら。具体的な例から考えてみますか。 を考えると、 も も小数点以下が2桁なので、どちらも のどの桁がどうあるべきかに「A または B」というタイプの要請をしてきます。なので、 への要請は 4 つに分かれます。それでこの場合は結局、独立な 2 つの一様分布の同時分布になります。
P(U_1 < 0.34, U_2 < 0.56) = P(U_1 < 0.3, U_2 < 0.5) + P(U_1 < 0.3, 0.5 ≦ U_2 < 0.56) + P(0.3 ≦ U_1 < 0.34, U_2 < 0.5) + P(0.3 ≦ U_1 < 0.34, 0.5 ≦ U_2 < 0.56) = P(U の 小数第1位が3未満 かつ 小数第2位が5未満) + P(U の 小数第1が3未満 かつ 小数第2位が5 かつ 小数第4位が6未満) + P(U の 小数第1位が3 かつ 小数第2位が5未満 かつ 小数第3位が4未満) + P(U の 小数第1位が3 かつ 小数第2位が5 かつ 小数第3位が4未満 かつ 小数第4位が6未満) = P(0.00 ≦ U < 0.05) + P(0.10 ≦ U < 0.15) + P(0.20 ≦ U < 0.25) + 10 * ( P(0.0500 ≦ U < 0.0506) + P(0.1500 ≦ U < 0.1506) + P(0.2500 ≦ U < 0.2506) ) + P(0.300 ≦ U < 0.304) + P(0.310 ≦ U < 0.314) + P(0.320 ≦ U < 0.324) + P(0.330 ≦ U < 0.334) + P(0.340 ≦ U < 0.344) + P(0.3500 ≦ U < 0.3506) + P(0.3510 ≦ U < 0.3516) + P(0.3520 ≦ U < 0.3526) + P(0.3530 ≦ U < 0.3536) = 3 * 0.05 + 10 * 3 * 0.0006 + 5 * 0.004 + 4 * 0.0006 = 0.3 * 0.5 + 0.3 * 0.06 + 0.5 * 0.04 + 0.04 * 0.06 = 0.3 * 0.56 + 0.04 * 0.56 = 0.34 * 0.56
ではこれを任意の桁数に一般化して……えっと……あれ……一般の場合も上の要領で導出しようとすると煩雑になりそうですね……。
こうしたら?
このとき、 は以下となる。
小数点以下の桁数が無限でも成り立つことを後でかく → PDF にかいたが副部長のアプローチでは結局かいていない