確率論セミナー(25.5): 予習メモ
Skype数学勉強会 確率論セミナー の予習メモ
読んでいる本(現在はサブテキスト): はじめての確率論 測度から確率へ : 佐藤 坦 : 本 : Amazon
読んだ範囲: 10~15ページ
予習ノートは書いたのでその補足的なメモ。
- 補題2.4の証明の流れ:
を示すのに、
と
を両方示す。
の方がやりやすくて、
はボレル集合体、つまり開部分集合全体を含む
-集合体なので、
の全ての元が開部分集合の可算積でかけることを示せばいい(★1)。
の方が大変で、
に開部分集合が全て入っているといえればいいけど直接は難しい。
そこで補題15.2、つまり全ての空でない開集合がの元の可算和でかけることをつかう。
の全ての元は
の元の可算和でかける(★2)。
は
-集合体なので
の全ての元は
の元。
は
-集合体なので
の元の可算和も
の元。よって、開部分集合は全て
の元。
はその定義より開部分集合全体を含む最小の
-集合体なので
。
- 補題2.4の補足:
- ★1 と ★2 の証明で、以下を踏まえておかないといけない。
- 積集合と直積は交換する:
- 和集合と直積は一般には交換しない:
であれば和集合と直積は交換する:
- 積集合と直積は交換する:
- ★1 において、「
の全ての元が開部分集合の可算積でかける」というのに以下の等式をつかう。
この積集合と直積は交換するので、結局以下を示せばよい。
- (左辺)⊂(右辺)の証明:
任意のに対して
なので
。
- (右辺)⊂(左辺)の証明:
を右辺の元とすると、
。
いま、なる
があるとする。
このとき、十分大きなをとれば
とできる。
このは
の元ではないので右辺の元であることに矛盾。よって
。
任意の右辺の元について
なので、右辺の元ならば左辺の元。
- (左辺)⊂(右辺)の証明:
- ★2 において、「
の全ての元は
の元の可算和でかける」というのに以下の等式をつかう。
この和集合と直積は交換するので、結局以下を示せばよい。
- (右辺)⊂(左辺)の証明:
任意のに対して
なので
。
- (左辺)⊂(右辺)の証明:
を任意の左辺の元とすると、
。
なので、十分大きな
をとれば
とできる。
よっては
の元なので、右辺の元。
- (右辺)⊂(左辺)の証明:
- ★1 と ★2 の証明で、以下を踏まえておかないといけない。
- 集合の lim sup と lim inf の補足:
どんな | ||
---|---|---|
n回目以降少なくとも1回表が出るという事象。 | ||
n回目以降ずっと表が出るという事象。 | ||
任意の | どの回数から先も表が出るという事象 = 無限回表が出るという事象。 | |
ある | ある回数以降ずっと表が出るという事象 = 裏が有限回しか出ないという事象。 |