クロネッカー積と行列積の混合積の公式 を成分でかいただけです.
まず,クロネッカー積は以下のように定義されると思います.
定義1(クロネッカー積)
に対して を以下のように定義する.命題1(クロネッカー積と行列積の混合積の公式)
に対して以下が成り立つ.命題1の証明0(ブロックごとに行列積をとる)
完全に上の証明でいいんですが,より明示的に成分が等しいことに基づく証明もしておきたい気がします.なので,クロネッカー積の定義を成分にかき直します.ちなみに後で気付いたんですが,ここで「これ以降行列のインデックスをゼロ始まりでとることに決める」と宣言しておけばよかったです.以降では右肩に を付けたときにゼロ始まりのインデックスでとるとしていますが証明では全部右肩に が付いています.無駄です.
定義1'(クロネッカー積の成分;通常のインデックスでアクセス)
を超えない最大の整数を , を で割った余りを とかくと, の 成分は以下のようにかける( , ).以降,表記の便利のため,右肩に を付けたときはゼロ始まりのインデックスで成分をとることにする.すると以下のようになる( , ).定義1''(クロネッカー積の成分;大インデックスと小インデックスでアクセス)
の 成分は以下のようにかける( ,,, ).ゼロ始まりのインデックスだと以下のようになる( , ).それで定義1' のアクセス方法で命題1を証明すると以下になります. と のせいで横幅が長くなってしまうことがわかります.
命題1の証明1(定義1' を使用)
, について,以下が成り立つ.以上より, である.□他方,定義1'' のアクセス方法で命題1を証明すると以下になります.横幅が短いです.また,後から気付いたんですが以下のように右辺から出発した方が(2重ループを1重ループにまとめる方向になるので)すっきりする気がします.