Rによるベイジアン動的線型モデル: ノート6

読んでいる本(出典): Rによるベイジアン動的線形モデル (統計ライブラリー) | G.ペトリス, S.ペトローネ, P.カンパニョーリ, 和合 肇, 萩原 淳一郎 | 本 | Amazon.co.jp

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目次:Rによるベイジアン動的線型モデル

今日読んだページ: 39~56ページ
以下、自分の感想、演習。

  • 「2.4 動的線型モデル(41ページ)」の冒頭、観測値が m 次元と本文に明記がなかったので。数式から明らかなのでいいけど。
  • 「(問2.1 と 2.2 を参照)(41ページ)」とあるので、問2.1 と 2.2(84ページ)をやってみる。
    •  \pi(w_t|y_{1:t-1}) = \pi(w_t|\theta_0, w_{1:t-1}, v_{1:t-1}) = \pi(w_t|w_{1:t-1}) = \pi(w_t)
      • 1つ目の等号:  y_{1:t-1} が所与というのは  \theta_0, w_{1:t-1}, v_{1:t-1} が所与なのと同値。
      • 2つ目の等号: 前提条件より、 (v_t) (w_t) と独立で、 \theta_0 (w_t) と独立。
      • 3つ目の等号:  (w_t) 自体も、各時点の分散行列が既知のガウス型確率ベクトルなので、系列内相関はない。
    •  \pi(w_t|\theta_{1:t-1}) = \pi(w_t|\theta_0, w_{1:t-1}, v_{1:t-1}) = \pi(w_t|w_{1:t-1}) = \pi(w_t)
      • 1つ目の等号:  \theta_{1:t-1} が所与というのは  \theta_0, w_{1:t-1}, v_{1:t-1} が所与なのと同値。
      • 2つ目の等号と3つ目の等号は上に同じ。
    •  \pi(v_t|y_{1:t-1})=\pi(v_t) \pi(v_t|\theta_{1:t-1})=\pi(v_t) の証明も同様なので略。
    • 次に  (\theta_t)マルコフ連鎖であることを示すには、  \pi(\theta_t|\theta_{1:t-1})=\pi(G_t\theta_{t-1}+w_t|\theta_{1:t-1})=\pi(G_t\theta_{t-1}+w_t|\theta_{t-1})=\pi(\theta_t|\theta_{t-1})
      • 1つ目の等号は定義式より、2つ目の統合はさっき示した  \pi(w_t|\theta_{1:t-1}) = \pi(w_t) より、G_t\theta_{t-1}+w_t は結局  \theta_{1:t-2} に依存しないので条件から外せる。
    • 最後に  \theta_t が与えられた下で  Y_t が独立かについては、 \pi(y_t|\theta_t, y_{1:t-1})=\pi(F_t \theta_t + v_t|\theta_t, \theta_0, w_{1:t-1}, v_{1:t-1})=\pi(F_t \theta_t + v_t|\theta_t)=\pi(y_t|\theta_t)
      • 1つ目の等号は  | の左側を定義式に、右側を  y_{1:t-1} が所与と同値な条件へ置き換え。
      • 2つ目の等号は、 \theta_t が所与なので結局  v_t と(  \theta_t 以外の)各条件の依存性を確認して、独立なものは全部外せる(→ 依存するものがないので全部外せる)。
  • あとは dlm パッケージのイントロダクション、一般状態空間モデルのフィルタ、DLMのカルマン・フィルタまでで、特に疑問点はなし。
    • 「(前略)( V W の値を変えて、 Y_t の軌跡をいくつかシミュレーションしてみるのはよい演習となろう)(56ページ)」: これは時間があればやりたい。

演習問題の回答はこんな感じでいいのだろうか。