雑記: 統数研公開講座 参加メモ

G. 粒子フィルタとその応用 に参加してきました。

状態空間モデルとMCMCの知識があったので楽に聴けました。
2日目の「ガウス粒子フィルタ」、「融合粒子フィルタ」は分布の形状を精度よくトラッキングすることを多少犠牲にして縮退を避ける話というのは流れからわかりやすかったんですが、「混合ガウスフィルタ」は位置づけが一瞬よくわからなかったんですが、観測が線形 && ノイズがガウシアンという仮定のみが置ける場合なら、混合ガウスフィルタで分布の特徴を理論上損なわないのでひとまずは躊躇わずに採用すればいいし(そもそもシステムが線形でなければカルマンフィルタがつかえない)、なんかガウス粒子フィルタとかみたいに大胆な仮定を置きたくないけど縮退は避けたいときにつかえばいいんだろうと自己解決しました。

ほかに特に書くことがないので2日目に頭に浮かべた絵を描いておきます。


 p(x) からサンプリングできなければ q (x) からサンプリングすればいいじゃない」のアナロジー
モンテカルロ法における
各種マルコフ連鎖モンテカルロ
一般状態空間モデルにおける
粒子フィルタ
強化学習における
方策オフ型モンテカルロ法

  • 粒子フィルタはとりあえず粒子を時間発展させてその後尤度でリサンプリングするという点は、とりあえず乱数でサンプル点候補を発生させるメトロポリスヘイスティングス法っぽい。
  • 提案分布によってリサンプリング前にあらかじめ粒子の分布をいじってしまう補助粒子フィルタなどは、棄却されず採用される場所に狙ってサンプル点をサンプリングさせるハミルトニアンモンテカルロ法っぽい。

ここまで書いておいてあれですが、異分野のアナロジーとか、異分野で同じ言葉がつかわれている理由とか、その場その場で深く考える必要は個人的には全くないと思います。数学で、距離空間の完備と、確率空間の完備と、何が似ているのだろうと考えるより、集合・位相、確率論をちゃんと勉強すればいいと思います。ちゃんと勉強すれば、後から「こういうことか」とか「考えるだけ無駄だな」とか勝手にわかると思います。