状態空間モデルのまとめ絵

参考文献: Rによるベイジアン動的線形モデル (統計ライブラリー) | G.ペトリス, S.ペトローネ, P.カンパニョーリ, 和合 肇, 萩原 淳一郎 | 本 | Amazon.co.jp

  • 参考文献の2章まで読んだので、状態空間モデルへの理解を絵にまとめておく(この本にも Wikipedia にも似たような図はあります)。
  • 文字の定義は上記の本に準拠。言葉には自分の解釈含む。
状態空間モデル

f:id:cookie-box:20160103180141p:plain:w570

  • 目的:
    • 観測値 Y を生み出す状態 θ を知りたい。あるいは、θ を通して将来の Y を予測したい。
  • やること:
    • 逐次的に手に入る観測値 Y から、θがしたがう分布を更新していく。
  • あらかじめ決め打っておくこと:
    • 最初の状態 θ_0 がしたがう分布(事前分布)
    • 変換 G, F の関数形。
    • 誤差系列 w, v がしたがう分布。
  • G, F が線形変換であり、θ_0, w, v がガウス分布にしたがう場合、動的線型モデルという。
フィルター、予測、平滑化

 f:id:cookie-box:20160103180154p:plain:w550

  • フィルター: いま手に入った観測値まで使用して、いまの状態がしたがう分布を求める。
  • 平滑化: いま手に入った観測値まで使用して、過去~いま(の一部)の状態がしたがう分布を求める(観測値というよりそれを生み出す状態に興味があるようなケース)。
  • 予測: いま手に入った観測値まで使用して、将来の観測値がしたがう分布を求める(図では1ステップ後を指しているが、1ステップ以上後の予測も含む)。
再帰的なフィルタリングの流れ

f:id:cookie-box:20160103190418p:plain:w680

  • 動的線型モデルの場合のこの漸化式が、カルマン・フィルタ。



2016-01-04 追記

(フィルタリング後の)平滑化の流れ

f:id:cookie-box:20160104192134p:plain:w780

  • 黄色が時刻 t までのフィルタリングで、緑色の下から二段目が後ろ向きの遷移確率、最下段が平滑化分布。
  • 動的線型モデルの場合のこの漸化式が、カルマンスムーザ。



2016-01-11 追記

(フィルタリング後の)予測の流れ

f:id:cookie-box:20160111131120p:plain:w720

  • 黄色が時刻 t までのフィルタリングで、青色が予測の流れ。