弱定常過程

弱定常過程でかつ正規過程(ガウス過程)であったら(強)定常過程である理屈のメモ:

(強)定常過程の定義(Wikipedia より)

確率過程 \{X_t\} が時刻 t_1 + \tau, \dots, t_k + \tau にとる値の同時分布の累積確率分布 F_X(x_{t_1 + \tau}, \dots, x_{t_k + \tau}) が任意の k\tau に対して次式を満たすならば \{X_t\} は(強)定常過程である。
F_X(x_{t_1 + \tau}, \dots, x_{t_k + \tau})=F_X(x_{t_1}, \dots, x_{t_k})

弱定常過程の定義(Wikipedia より)

連続時間の確率過程 x(t) が以下の 1. と 2. を満たすならば、x(t) は弱定常過程である。
1. E[x(t)]=m_x(t)=m_x(t + \tau) \, \, {\rm for \, \, all \, \, } \tau \in \mathbb{R}
2. E[\bigl(x(t_1)-m_x(t_1)\bigr)\bigl(x(t_2)-m_x(t_2)\bigr)]=C_x(t_1, t_2)=C_x(t_1 + \tau, t_2 + \tau) \, \, {\rm for \, \, all \, \, } \tau \in \mathbb{R}

ガウス過程の定義(Wikipedia より)

確率過程 \{X_t\} が任意の時刻集合 \{t_1, \dots, t_k\} にとる値 \{X_{t_1}, \dots, X_{t_k}\} の同時分布が多次元正規分布にしたがうならば \{X_t\}ガウス過程である。

ガウス過程であって弱定常過程であったら、

  • 弱定常過程なので X_t の平均は時刻によらず一定。なので、多次元正規分布 f_X(x_{t_1 + \tau}, \dots, x_{t_k + \tau})g_X(x_{t_1}, \dots, x_{t_k}) の平均ベクトルは同じ(つまり、どちらも \vec{\mu}=(\mu, \dots, \mu)^{\rm T})。
  • 弱定常過程なので X_t の分散は時刻によらず一定で、共分散は時間差にのみ依存する。だから、多次元正規分布 f_X(x_{t_1 + \tau}, \dots, x_{t_k + \tau})g_X(x_{t_1}, \dots, x_{t_k}) の分散共分散行列も同じ。
  • よって、多次元正規分布 f_Xg_X は同じ。
  • 任意の時間ずらしても同時分布が同じなので \{X_t\} は定常過程。

なんで日本語 Wikipedia には定常過程の数式的定義がないんだろう
tex記法 {\bf hoge} で太字にならなかった